LOM歴 | 出向歴(日本JC・地区・ブロック) | |
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2001年 | 入会 | |
2002年 | 少年の船委員会 幹事 | 静岡BC アカデミー委員会 |
2003年 | 会員拡大委員会 副委員長 | 静岡BC 新JC創世記委員会 |
2004年 | 浜松デザイン委員会 委員長 | 静岡BC 明日のまちづくり委員会 副委員長 |
2005年 | 情報コミュニケーション委員会 | 日本JC 全国大会運営会議 |
2006年 | 全国大会渉外委員会 | 日本JC 全国大会運営会議 |
2007年 | 全国大会準備室 室長 | 日本JC 全国大会運営会議 副議長 |
2008年 | 副理事長 | 東海地区 副会長 兼 選挙管理委員会 委員長 日本JC 規則審査会議 |
2009年 | 副理事長 | |
2010年 | 筆頭副理事長 | 日本JC 褒賞委員会 |
『一期一会』私が大事にしている言葉です。今というこの瞬間は二度とやって来ない。だから、その時その一瞬を大事に生きて行こうという意味です。「奉仕」「修練」「友情」の3信条からなるJC運動は、人との出会いだけに限らず、様々な事業や、それを達成する過程での経験など、その時々に得られたものが全て貴重な財産であるがゆえ、まさに『一期一会』の積み重ねから成り立っていると言えます。私が入会した2001年は浜松JCが50周年を迎えた年であり、入会したばかりの私は50年の重みというものも分からず、ただ淡々と駐車場整理をしていたことを今でも覚えています。それから10年、様々な役職を経験するにつれ、かつての駐車場整理も含め、その他全ての役職も事業を遂行するには必要不可欠であり、それに携わるメンバーはその『一期一会』の職務に誇りを持つべきであることが分かりました。人は多くの経験を積むことで人間的に成長し、多くの人と接することで感受性豊かになります。我々JCメンバーはそれを自ら実践し、そして市民にも多くの経験が得られる機会を提供する必要があり、それにより、人間味溢れた市民が増えることで、明るい豊かで住みやすい浜松が形成されるのです。 1951年に設立した浜松JCは、今年で60歳、還暦を迎えます。干支が一巡し元の干支に戻ることを意味し、61年目である2011年度は、まさに新たなるスタートの年であると位置づけます。しかし、これはゼロからのスタートではなく60年という長い歳月の中で、多くの先輩諸氏がその時々をまさに『一期一会』で築き上げてこられた伝統の上に成り立つものであり、60年かけてここまで温かく、そして力強く育て上げていただいたことに感謝すると共に、その重責を受けての再出発の年なのです。敗戦後のまだ復興もままならない、この浜松の地において青年会議所が立ち上がった60年前、何もかも失い、どん底から這い上がるべく、何とかこの浜松を自らの手で復興させようという熱い志のもと動き始めたJC運動は、モノが無い時代から、いつしかモノで溢れかえる時代へと移り変わる中で、「明るい豊かな社会」という新たな理想に向かって歩み始めました。しかし、時代背景は違っても「自分たちの手で自分たちのまちをつくる」というJCの根幹となる部分は何一つ変わっておらず、まさに創始の精神に他ならないのです。 現代の競争化社会は、「他人のために」よりも「自分さえ良ければ」という考えが先行し、本来日本人の根底にある「他人を思いやる心」が薄れてきているように思えます。逆に言えば、我々を含め市民一人ひとりがそのような気持ちを持って一日一日を過ごすことで人の心は豊かになり、争いの無い「明るい豊かな社会」は訪れるのです。60年前、浜松JCを立ち上げた偉大なる先輩諸氏は本当に純粋な想いでまちの復興、そしてその先にある明るい未来を望んでいたに違いありません。今こそ我々は原点に立ち返り、設立当時から受け継がれてきた想いや精神を再認識することで、これからの浜松の発展に何が必要か、我々として何ができるかを日々考えながらJC運動に邁進しなければならないのです。
「吾等は全世界の青年と提携し経済、社会を通じて常に、人類の福祉を計り、あわせて経済界の強力なる推進力とならねばならない」これは、今から60年前、戦後の荒廃した浜松を自らの手で復興させようという熱き想いのもとわずか18名で立ち上がった浜松JCの設立趣意書の一文です。設立から60年が過ぎ、多くの先輩諸氏がこの崇高な理念のもとJC運動に邁進されてきました。今我々がJAYCEEとして、この浜松で活動できるのも、多くの先輩諸氏が60年間の一瞬一瞬を熱い想いで積み重ねてこられてきたからであります。そして現在、この一文を聞いても何の違和感も無いことを感じることができるでしょう。時代背景は違えど、荒廃した経済や人の心を復興するという意味では、我々浜松JCに課せられた使命は60年前と何ら変わることなく、様々な問題を抱えた現代、我々青年経済人に何が出来るかを見極めなければなりません。 JCは単年度制という特徴がありますが、毎年組織構成は変わっても、常に「明るい豊かな社会」の実現へと向かうベクトルの向きは変わりません。また、時代背景によって中期的な捉え方をすることで、より明確なビジョンを立てることができます。そのため、2010年までは2000年代運動指針に基づき運動を展開してまいりました。そして、2011年は新たな2010年代運動指針が発動する最初の年であり、これからの10年の浜松を思い描き、導いていかなければならない大事な年であります。さらに、公益社団法人格を取得した浜松JCはこれまで以上に広く地域市民に我々の運動を発信し、それに賛同し、参画していただくことで、一人でも多くの市民に自分たちの住むこの浜松の将来を共に考え、地域全体が「明るい豊かな社会」の実現に向かってまちづくりを展開していくことが重要であります。そのために、我々はそれを導く団体として『一期一会』を常に感じながら、冒頭の理念を胸に抱き、創始の精神を忘れることなくJC運動に邁進していかなければならないのです。
浜松JCがこの60年、それぞれの時代に即した事業を数多く展開してきた中で、近年特に力を注いでいるのが青少年育成事業であり、その中でも「はままつ少年の船」は過去20船出航した浜松JCが誇る代表的な事業のひとつです。かつて小学生の頃、団員として乗船した子どもたちが大人になり、今度は新たに団員として乗船してきた子どもたちをまとめる側に立つという連鎖は、まさしく我々JCが推進してきた青少年育成の成果であります。第21船目である本年も、乗船した全ての人たちが団体生活の中で協調性や思いやりの心を育み、また、一般生活では得られない多くの体験を通して感受性を高めることで、人間的に成長し、その経験は日常生活においても活かされ、より人間としての厚みを増していく一助とします。そして、「はままつ少年の船」の第1船を出航させるにあたっての経緯、そして過去20船までの様々な『一期一会』を知ることで、先輩諸氏の「少年の船」に懸ける熱い想いを自らのものにし、より浜松市民に愛され、浜松の象徴となるような、過去20船を踏襲しながらもさらに進化した「はままつ少年の船」を目指します。 20船という歴史は、事業全体がマニュアル化され、良くも悪くもメンバーに慣れを生じさせました。それが、浜松JCが一丸となって行う全体事業であるにもかかわらず、メンバーの参画意識を弱めてしまいました。第21船は、改めてメンバー一人ひとりに我々浜松JCの伝統的事業に誇りを持っていただき、率先して参画できる組織にしていきます。また、このような青少年育成事業を通して、多くの市民に我々の運動の主旨を理解し、そして賛同していただけることこそが地域発展に繋がり、それこそが60年前の浜松JC創始の想いなのです。
皆さんがJCに入会した時のことを思い出してみてください。入会の動機が何であれ、入会してまず覚えたのが「綱領」でした。そして、その最後の部分は「明るい豊かな社会を築き上げよう」と謳われており、これが日本におけるJCの究極の理念であることを覚えました。では、「明るい豊かな社会」とはどんな社会なのでしょうか。我々は、JCメンバーであると同時にこの地域に住む企業人でもあります。生活し、家族や社員を養っていくためには利益を得なければなりません。しかし、利益のみを追求していくことが「明るい豊かな社会」に繋がるとは思いません。まだ日本人の生活が貧しかった頃、人々は物質的な裕福さは無くても、心の豊かさはありました。古来より日本人は「感謝の気持ち」や「思いやり」を美徳とし、普段から他人を気遣い、共に助け合って生きてきましたが、今の時代、その他人を思いやる心が薄れてきているように感じます。自分のためでなく、他人のために何かをする。我々だけでなく地域市民全体が、この意識を持つだけで「明るい豊かな社会」は実現すると信じています。 また、「明るい豊かな社会」の実現のためにそこに住む地域市民一人ひとりが高い意識を持ってまちづくりに取り組むうえで、我々JCメンバーはその中において周りを牽引していくリーダーとして成長しなければなりません。そして、そんな仲間を一人でも多く増やすことが我々の使命でもあり、その過程で多くの人と出会い、個々の視野を広めることが『一期一会』であるのです。さらに、その出会いを財産とし、メンバー一人ひとりが、自らがJAYCEEであることに誇りを持ち、JCらしく品格のある青年であることが重要であり、同じ志を持った仲間たちとそれを実践することが個人を成長させ、そんな人材を増やしていくことが浜松の発展へと繋がるのです。60年前JCを立ち上げた先輩諸氏は、自分たちの行動に誇りを持ち、真剣にこの浜松の将来を考えていたに違いありません。今こそ、その創始の精神を見つめなおし、その想いを持った誇りあるJAYCEEにならなければならないのです。
2011年、浜松JCは公益社団法人日本青年会議所東海地区担当常任理事を輩出し、東海地区協議会事務局を主管します。この数年で浜松JCは「2008年度社団法人日本青年会議所第57回全国会員大会浜松大会」、そして「2010年度静岡ブロック協議会事務局並びにブロック会員大会」を主管し、それに携わったメンバーは大きな自信とかけがえのない経験を得ることができました。時には苦しいこともありましたが、それらも含め全ての経験が『一期一会』であり、メンバーそれぞれの成長の糧となり、個々のスキルアップ、そして修練の場としてより充実した時間を過ごすことができました。地区主管は更なる向上の場であると同時に、経験の浅い若いメンバーにとっては、またとない機会と捉え積極的に参画していただきたいと思います。 東海地区は全国でも注目されている「JC青年の船とうかい号」を毎年出航させています。JCメンバーでない一般の青年を対象にした約9日間の研修船は、個々の潜在的な能力を開花させ、それぞれの今後の人生をより充実したものへと変化させる素晴らしい事業であり、彼らを乗船させていただいた多くの企業にとっても、今後の企業発展において重要となる人材の育成として理解をいただいております。このような企業及び人材が増えていくことは、浜松の発展にとっても大変重要であり、浜松JCとしても、より多くの賛同者を得られるよう働きかけていきます。とうかい号のみならず、浜松JCの枠を超えたこのような機会を貴重な『一期一会』と捉え、そして定期的に関わることで、メンバーの継続的な資質向上とモチベーションの維持を図ることができるのです。また、たとえ出向したとしても浜松JCメンバーであることには変わりはなく、逆に浜松JCを客観的に見ることができるため、メンバー間での情報交換をより密にし、お互いの協力関係を構築することでLOM全体が一体感を持つことができ、ひとつのことに邁進する組織が出来上がるのです。
浜松JCでは、これまで多くのメンバーが様々な地域交流を通して、貴重な経験を得て来ました。各種大会や出向を通して多くの人と出会い、また全国各地の地域性や伝統・文化に触れることで、LOM内では味わうことができない体験が得られました。また、同じ志を持つ者同士だからこそ、初対面でもすぐに打ち解けることができ、様々な意見交換をすることで浜松に無いものを感じたり、逆に浜松の素晴らしさを実感したりすることが出来たのです。出向するメンバーは個々の成長だけでなく、そこで得た経験をLOMで活かすことで、JC運動に厚みを持たせ、そして、多くのメンバーにそんな『一期一会』を経験していただくことが、LOMの活性化へ繋がり、その力が浜松全体に伝播することで、浜松の発展へと導きます。その一方で、LOMは出向者に対し全面的支援をすることで、しっかりと職務を全うできる環境を提供します。また、近隣LOMや交流のあるLOMと積極的に関係強化を図ることで、お互い刺激し合い、その相乗効果でそれぞれのLOMや地域は今まで以上に元気になり、それが「明るい豊かな社会」への一助となります。出向のみならず、浜松を客観的な視点で捉えることはLOMにとっても有益であり、その積み重ねが浜松を今以上に発展させていくのです。
JCの全ての事業には必ず背景があり、目的があります。今の社会情勢や取り巻く環境に対し、何のために何をすべきかが明確に示されており、事業を行うことで、JCの目指す「明るい豊かな社会」の実現に一歩ずつ近づいて行くのです。JCは所属しているだけでは貴重な年会費を無駄にするだけでなく、「修練」として何も得ることはできませんし、たとえ事業に出席したとしてもただ見て終わりでは全く意味がありません。それぞれの事業で見たり体験したりしたことを自分なりに感じ、理解し、それを自ら実践、活用することで初めて参画したことになるのです。さらに、自分たちが担当する事業のみを企画・運営するだけでなく、他の事業もしっかりとその主旨を理解することで、メンバーの参画意識は向上し、浜松JCはより高い組織力を得ることができるのです。 浜松JCの全ての事業に誇りを持ち、自信を持って市民にアピールできる、そのようなメンバーが一人でも多く事業に参画し、様々な人と交流を持つこと、すなわち『一期一会』を繰り返すことで個々の人間性が高まり、浜松JCがひとつの目標に向かって同じベクトルで進んでいく強固な組織が出来上がるのです。強い組織力があれば、どんな困難も乗り越えていけるでしょう。浜松JCが一枚岩となることで、地域への影響力はより大きくなり、「明るい豊かな社会」の実現へ向けてさらに一歩近づくことができるのです。
青年会議所は文字通り会議をする団体であり、全ての事業は会議を通して実行されるため、各委員会から上程された議案をすばやく取りまとめ、円滑な会議を運営しなければなりません。そして、会議の運営方法は60年の積み重ねで脈々と引き継がれ、今なお、時代に即したより良い方法を模索しながら進化し続けています。また、会議は組織の中枢であり、ここで決められたことが浜松JCの運動の全てであるため出席するメンバーはその責任と誇りを持って会議に臨むだけでなく、会議を運営する側もその職務に誇りを持つべきなのです。しっかりと組織化された団体は外部からの信用も得られます。JCは予算立てから企画、実行、そして検証まで妥協なく行われ、ここまで厳しい団体だからこそ行政、企業や各種団体からも理解や協力が得られるのです。 さらに、メンバーから集められた会費を無駄なく利用するために、メンバーの負託と信頼に応えるべく責任を持った事業の計画・立案を立てなければなりません。2011年は、60周年記念式典をはじめ多くの事業が行われますが、より効果的に事業費を組み込むことに細心の注意を払います。そして、メンバーのモチベーションを上げるために出席を管理し、一人でも多くのメンバーに事業の参画を促すことで、60年間『一期一会』の積み重ねで築き上げてきた伝統ある浜松JCが、これからも地域に根差した誇りある団体として組織運営にも誇りを持って行なっていきます。
2001年に入会してからの10年間、LOMだけでなく各種大会や様々な事業を通して、また、ほぼ毎年、静岡ブロック、東海地区、そして日本JCと出向させていただいたことで、多くの人と出会い、全国各地の伝統や文化に触れ、それを自らの糧としてこれまでのJC運動に邁進してまいりました。そして、出向というかたちで浜松JCを外からの視点で客観的に見ることで、浜松JCがこれまで行ってきた事業の素晴らしさ、そして浜松JCの偉大さというものを感じることができました。入会していなければ出会うことも、感じることもできなかったわけですから、JCで得た全てが私の財産であると同時に、かけがえの無いものであり、それが私を成長させ今の自分を形成しているのです。メンバー一人ひとりが様々な事業に積極的に参画し、また出向などを通して外からこの浜松を見ることで浜松の良さや、今の浜松に足りないものを改めて実感していただき、そこで得られた『一期一会』の積み重ねが、浜松の明るい未来へと繋がっていくと信じています。 浜松JCは公益社団法人格を取得し、本年より新生浜松JCとして新たなるスタートを切ります。それにより、公益性の高い、すなわち地域や市民にとって有益で、まちの発展に繋がる事業を展開していく必要があります。これまで以上に地域に根差した運動を展開し、より責任のある団体として、そして60年の歴史を持つ伝統ある浜松JCの一員としての誇りを持ち、今一度創始の精神を心に留め、これからの浜松のさらなる発展に向けてJC運動に邁進していきましょう。